創立記念日

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12月12日は弊社の創立記念日だ。平成9年だから来年が20周年といえるので、何か記念の催しを考えたいところだが、会計年度から言えば今期が20期となる。第1期が12月から翌年3月と短期で実質は2期目からのスタートだった。この20年間をいつかきちんと振り返る必要があるのだろうが、それは来年、20周年記念に預けるとして、弊社の大手企業や行政との仕事の多くは秘密保持契約もあってあまり公表できない情報や保守管理となるので、現在取り組んでいるリニューアルオープンのパソコンスクールを中心に、サポート部門とパソコン販売の簡単な紹介をしておこう。

弊社は、財団法人日本SOHO協会の発足にかかわりながら、SOHO型社会に必須のIT、パソコン活用が会社設立の使命だった。そこで元々パソコン販売では日立製作所が日立パソコンディラーを募集するところから取引の必要から法人化する。そして、日立FLORAという製品をSOHOセットでの営業がスタートとなる。調子のいいときは販売実績も上位10%にはいるときもあったが、その日立がパソコン製造から手を引いたことから迷走が続いた。

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行政や学校ではNECや富士通と日立ブランドで入札参加していたが、日立が撤退するとDELLやHPといった外国メイカーや中小企業メーカー、あるいは3R活動も手伝ってリサイクル、リユースの中古パソコン販売を行った。おかげで行政などは国産でブランドメーカーでなければ売れなくなり、ちょうどNTTやソフトバンクなどの回線販売への抱き合わせ中古パソコンを提供することで、障がい者雇用もしながらリユースパソコン販売に力を入れようというところで東日本大震災が起こり、その抱き合わせ販売方式はあっという間にすたれてしまった。

当時は店舗が1階で販売を行い、買った方の使い方サポートということから2階のパソコンスクールもそれなりに好調だった。その頃は障がい者のNPOと連携して講習会や就職支援にも取り組み、商工会などでも市民に格安パソコンを販売しながら、戸田市の電脳化計画に取り組んだり、従業員もそこそこ、若い人間もいると企業としてはいまよりかなり元気だったような気もする。

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その前から学校へのインストラクター派遣事業も好調だったから、子どもたちへのIT推進や小泉内閣の時代にEジャパン協議会のコミュニティへのIT推進の委員を務めたりと明るいIT化への展望や夢も広がっていた感じだろう。

現在、もう一度パソコンスクールをリニューアルオープンしようと取り組んでいるところだが、それはあの頃のイケイケムードというよりは、現政権も進めている中間階級の低迷の低経済成長の時代に、再度、パソコンスキルの履修を強化しつつ、新たなIT革命へ向けた「雇用の創造」が求められているというところからのミッションであるような気がする。現在取り組んでいるのは、スクールの再立ち上げと同時に、P検に引き続いてMOS試験、中央職業能力開発協会のコンピュータサービス技能評価試験の情報セキュリティ部門など、CBT(コンピューターでの資格試験実施方式)の地域でのテスティングセンターとしての自社ビル活用ができないかというところだ。おかげで今までの障がい者への就職支援や在宅就労支援などからの人材派遣、ジョブトレーニング支援などの講習会にも参加して私自身が時代にマッチした支援策の大いなる勉強になっている。

もう一つは、パソコン販売の件でDELLや日本HP社との販売店契約の方向で気が付いたところだろう。それは外国産のメーカーの特徴なのか、販売方法が10年前とあまり変化もなく、営業担当者もどうもサポート方面に似て外国人的なこと。大手量販店や販売会社をビストリビューター(特約店)として、このネット時代で中間組織を簡略化する時代に逆行する販売方法をとっていることだ。
そこで「ハッと」させられた。それはむしろ「顧客第一主義」といいながら、これではわずかな利益を上乗せしながら結局は問屋と小売店関係に逆戻りの時代錯誤ではないだろうか。それよりこの逆転の発想で今までやってきたメーカーにこだわらずに、お客様の求めるスペックのキッティングから引き渡し、使える環境づくりでやってきた購入代行の「マルチベンダー方式」のスタイルの方がいいのではないかということだ。ここしばらく悩み、他社との交渉で得た体験から、買う側の本当のニーズは「大量入荷の安売り」だけではないような気がしてきた。弊社のような小さな会社が売るにはもう少し違う理屈やスタイルが大事なのではないかという感じだ。特にこれからの高齢化に、効率は悪いが細かく事前相談を受け、重いパソコンを家まで届け、きちんとネットにつなげて使えるまで面倒をみるという売り方、少なくともそうした他社や大手販売方法ではない、自社のリソースを活用し、連携する売り方が弊社の個性にもなるのだろう。

その辺のところはこのブログでも少しずつでも書いていければと思う。ともかく、この20年で日本だけでなく世界中が大きく様変わりしているのではないだろうか? 以前、「ゴンヘルツの法則」というのがあったが、「企業の寿命」がイノベーションがなければ30年という説だ。30年間で企業も人間の人生のように山場を迎えて衰退し、死んでいくという話だ。私自身が確かにもう年金を受け取る年齢になり、事業継承をどうするかというところに来ている。
大きく言えば、自然や地球、人間や地域社会、国家そのものも寿命を考えなければならない時代に、人類の次の10年、20年に向けて果たしてどんな展望があるのだろうか?それを考えるのが、まさに20周年記念事業なのだろう。社長業に終わりや完成形はないのかもしれない。人生まだまだ勉強だ。創立時を思い出し、まさに「初心に帰れ」か?

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